ナノ粒子検出

ナノ粒子サイズ測定におけるフローサイトメーターの進歩により、以前は推測するだけであった疑問に答えが出るようになります。CytoFLEXファミリーは、ナノ粒子サイズの検出に加え、フェノタイプの検出、同時に多くの細胞数をカウントできる性能、レアイベントの検出などのフローサイトメーターの基本性能により、細胞外小胞のようなナノ粒子の研究において、素晴らしいフローサイトメーターとなるでしょう。

青、または紫レーザーの側方散乱光を用いた培養細胞の細胞外小胞（Microparticle：MP）の検出例

側方散乱光の設定を最適化するためにデザインされた特別な蛍光サブミクロン ポリスチレンビーズにより、機器設定を標準化しました。Megamix-Plus FSC & Megamix-Plus SSC（BioCytex Refs # 7802 and # 7803 respectively）は、V/Vで混合し、Gigamixを作りました。Gigamixには、SMP（Submicron particles）検出のために7つのリファレンスビーズ（900 nm、500 nm、300 nm、240 nm、200 nm、160 nm、100 nm）と、さらなるナノ粒子解析性能を確認するため75 nmのポリスチレンビーズを添加し作成しました。ゲートは、Gigamix混合ビーズの集団を用いて設定しました（パネルA：488 nm側方散乱光（SSC）、パネルB：405 nm 側方散乱光（VSSC））。次いで、488 nm SSCまたは、405 nm VSSC を用いて精製した BxPC3 細胞（膵臓由来）から生成した細胞外小胞を測定しました。リファレンスビーズを用い488 nmSSCと405 nmVSSCの両方のチャンネルで、2つのゲート（“Large MP”：0.6 ～ 0.22 µm ビーズ、“MP”：0.6～0.22 µm ビーズ）を設定しました。分解能の高い VSSCチャンネルには、2つのゲート（“S100”：0.6 ～ 0.1 µm ビーズ、“Max”：0.6～0.08 µm ビーズ）を追加設定しました。新しい検出下限値は、75 nm と 100 nm の間に設定されました。
Annexin-V-FITC と SBTF1-PE（CD142）の2パラメータープロットにおいて、標準の 488 nm SSCと405 nm VSSCの“MP”ゲートでは、ダブルポジティブのイベントは、同じになりました（パネル C：3,690イベント、パネル F：3,606 イベント）。しかし、VSSCを用いた新しい広いゲート（“S100”と “Max”）では、より多いイベント数となりました（パネル G：13,333イベント、パネル H：16,322 イベント）。このように CytoFLEXファミリーは、“細胞外小胞の氷山”の詳細発見のための扉を開けることができます。

データ提供：BioCytex 社 Stago Group Philippe Poncelet 氏、Aix-Marseille 大学 VRCM Stéphane Robert 氏のご厚意による。
データ詳細は、CYTO 2016のポスター発表“Submicron particle analysis and counting is highly favored by the use of side scatter from the violet laser on the CytoFLEX fl ow cytometer”をご参照ください。

直線性とコンペンセーション

CytoFLEXファミリーは、高い再現性のAPD（Avalanche Photodiode detector）を使用することで、蛍光強度と検出器のゲイン値の間に直線性をもたせました。APDのもつゲイン直線性は、実験系に合わせてゲイン値を変更しても、自動的に蛍光間のコンペンセーション（漏れ込み補正）値を最適化することができます。マルチカラー測定の際は、様々なゲイン値で得られたコンペンセーション値を組み合わせて使用することもできます。

CytExpertソフトウエア

CytExpertソフトウエアは、初心者からエキスパートまでのあらゆる研究者が容易に操作でき、さらに論文や報告書に使用できる高品質な結果を提供します。ソフトウエアは3つのインストールオプションがあります。ユーザーログインの操作が不要な「デフォルトタイプ」、ユーザー管理機能のある「ユーザーマネージメントタイプ」、そして、21 CFR Part1 1 の要求事項に対応した「電子署名対応タイプ」があります。電子署名対応タイプでは、電子記録、電子署名、ユーザー識別、許可、電子署名、記録の完全性、オペレーションと操作のログ、監査証跡などの機能があります。

CytExpertソフトウエアのアプリケーションの標準化機能は、QCビーズを用いて、自動的にターゲット値になるようゲイン設定を行い、日間差、施設間差を少なくします。アプリケーションごと、QCビーズのロットごとにターゲット値をライブラリーすることができるので、複数のアプリケーションの標準化の管理もできます。自動スレッシュホールド機能により、目的細胞集団を見つけ出し、オートアジャスト機能で細胞をプロット上に最適に表示できます。さらにオートゲート機能で細胞集団のゲーティング容易です。

動作環境

CytoFLEXシリーズ

ナノフローサイトメーター
CytoFLEX nano

4レーザー6カラー、5つの側方散乱光により40 nmの粒子のナノ粒子の高感度検出を実現したナノ粒子アナライザーです。EVポピュレーションの効率的な特性評価を可能にします。

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セルソーター
CytoFLEX SRT

簡単に操作でき、かつ複数の細胞集団をチューブやプレートへのソーティングが標準できるセルソーター。CytoFLEXユーザーはすぐに操作が覚えられ、パネルの移行も容易です。

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