Multisizer 4の後継機種。ISO 13319完全準拠。世界スタンダードのコールター原理を採用し、最新のデジタルテクノロジーにより粒子の 絶対個数・体積を正確に測定します 。
Multisizer 4eは、電気的検知帯法(Electrical Sensing Zone)として知られるコールター原理を用いて、同時に個数、体積、面積の粒子径分布を0.2μm~1,600μmの範囲で測定する最も高精度かつ多機能な粒子径分布および粒子個数測定装置です。粒子体積を1個ずつ実測しているため、粒子の色、形状、組成、屈折率などの影響をいっさい受けない、高精度で信頼性の高い粒子径分析装置です。
Multisizer 4eの高性能は、最先端のデジタルテクノロジーに支えられています。「コールター原理」は、高分解能かつ高精度で粒子の体積を実測できる唯一のテクノロジーです。加えて、最新のデジタルパルス波形処理 DPP(Digital Pulse Processor)を搭載し、他の追従を許さない超高分解能・高精度なデータを提供します。Multisizer 4e は、あらゆる粒子物性の研究開発に高精度・超高分解能測定で対応するだけではなく、操作性にもまた、その実力を発揮します。Multisizer 4eは、どなたでも簡単にご利用いただけるよう、User-Friendlyをコンセプトに開発され、従来品に比べ、飛躍的に使い勝手が向上しました。
自動補正機能を備え、操作性がさらに向上し、かつ再現性ならびに正確性も常に保証されます。Multisizer 4eは、粒子径分布・粒子数測定に関するあらゆる研究・検査をサポートし、さまざまなニーズに的確にお応えいたします。
Multisizer4eは、国際的に定められた標準値のトレーサビリティ※1を確保しています。
球相当径(粒子と同体積の球の直径)の測定により、常に正確な測定値を提供できます。
※1 ベックマン・コールターは、トレーサビリティを「測定器がより高位の標準によって次々と校正され、国際基準値につながる経路が確立されていること」と定義しています。
※2 NIST(National Institute of Standards and Technology / 米国の国立標準技術研究所)
DPPを用いたパルス信号の経時変化記録によって、測定中のサンプル径の変化(凝集や溶解など)、またはアパチャーの測定中の状態を確認ができ、測定データの信頼性を判断できます。
同じサンプルのデータの比較を示しています。左図は、平均粒子径の測定中の経時変化を測定しました。 右図の従来の粒子径分布だけでは、赤と青どちらのデータの信頼性が高いか分かりませんが、赤の方が、信頼性が高いことが左図のデータからわかります。
これらのデータはすべて保存され、いつでも再測定することが可能です。
1ピークの均一な分布に見えます(サンプル:ラテックスビーズ)
超高分解能データを見れば、3ピークあることがわかります。
Multisizer 4e は、新らたに自動調整機能EZsetと電解液マネージメントシステムEZAccessを搭載し、最高性能を有する精密粒度分布測定装置に生まれ変わりました。EZsetにより、サンプルの測定に必要な条件を自動で設定でき、信頼できる測定結果を得られます。さらにEZAccessにより、試薬のモニターだけでなく、取り扱いもシンプルになりました。
ベックマン・コールター社は厳しい規制が求められる分野でのニーズを十分に理解し、FDA 21 CFR Part 11に対応する製品を展開しています。Multisizer4のソフトウエアで、「FDA 21 CFR Part 11」のオプション機能を選択すうと、自動的にこの規制に準拠するために必要なレベルにセキュリティを構成するため、安心してお使いいただけます。
各種の規制に従い、要求される信頼性を確保するためには装置性能の維持管理が必要不可欠です。V-Checkプログラムは、「医薬品の製造と品質管理に関する基準(cGMP)」に準拠しているベックマン・コールターがその経験を基に作成した装置のバリデーションに必要なすべての確認項目に対応する綜合的なプログラムです。V-Checkプログラムには、装置が全耐用期間にわたって規格どおり正確に動作し、正確な結果が得られ、かつ法的規制にも適合していることを証明するために必要なすべての文書処理が含まれています。FDA、GMP、GLPおよびISOなどの広範囲な規制に対応しており、作成された文書類は、監査に際し、エビデンスとして利用できます。
研磨材(粗大粒子数も可)、製薬、高分子、トナー、ペンキ、顔料、細胞、プランクトン、酵母、バクテリア、化粧品、エマルジョン、マイクロ・ナノバブル、藻類、水質調査、バイオ燃料関連、二次電池の異物粒子数、注射剤中の不溶性微粒子数、フィルターの粒子捕捉能力など
近年、ナノバブルはその特異な性質から環境・医療等への応用が計られています。しかし、バブルが小さくなるとバブル液が透明となり、十分な強度の散乱光を得られなくなるため、レーザを利用する測定装置では正確に測定することができません。コールター原理を用いたMultisizer4は正確にバブルサイズと濃度を同時に測定可能です。
製品名 | Multisizer 4e |
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粒子径分布測定範囲 | 0.2~1,600 μm(直径) 0.004~2.145 X109 fL(μm3)(体積) |
アパチャー径 | 10μm~2,000 μm(公称直径) |
ダイナミックレンジ | (粒子直径)標準時30:1 トータル40:1 (粒子体積)標準時27,000:1 トータル64,000:1 |
チャンネル分解能 | 4~400チャンネル(任意設定可能)、最大11000チャンネル相当(超高分解機能使用時) |
電解質溶液 | 水溶液または有機溶媒*の使用可 (*ガラス、フッ素樹脂、フッ素エラストマー、ステンレスが耐えられる液) |
パルス波形データ数 | 1回の測定で最大525,000パルス |
粒子径分布データ | 粒子径に対する個数、体積、表面積基準のパーセント(%)、粒子の濃度(個/ mL)、絶対数、 |
直線性 | (直径)±1%以内 (体積)±3%以内 |
時間設定モード | 0.1~999秒、10ミリ秒単位で設定可能。通常は10~90秒の範囲設定 |
定量分析モード | 50~2,000 μLの範囲で連続的に設定可能 |
全カウントモード | 50~500,000カウント |
最頻カウントモード | 10~100,000カウント |
ソフトウエア | Windows7 |
設置条件 | 温度:5~40°C/湿度:10~80%で結露が無いこと/高度:2,000 mまで |
オプション | V-Check プログラム |
寸法 | 640(W)×610(D)×510(H)mm (本体) |
重量 | 45Kg(本体) |
電源 | AC単相100~120 V ± 10%、47 Hz~63 Hz、55 VA(W)未満、3種以上のアース必要 |
注: 電圧変動、電気ノイズの無い電源が必要です。電気ノイズは細いアパチャー径のダイナミックレンジに影響を与えます。
アパチャー径(μm) | 測定レンジ(μm) | ||
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トータル | 標準 | 拡張 | |
10* | 0.2-8 | 0.2-6 | 6-8 |
20* | 0.4-16 | 0.4-12 | 12-16 |
30* | 0.6-24 | 0.6-18 | 18-24 |
50* | 1-40 | 1-30 | 30-40 |
70* | 1.4-56 | 1.4-42 | 42-56 |
100** | 2-80 | 2-60 | 60-80 |
140** | 2.8-112 | 2.8-84 | 84-112 |
200** | 4-160 | 4-120 | 120-160 |
280 | 5.6-224 | 5.6-168 | 168-224 |
400 | 8-320 | 8-240 | 240-320 |
560 | 11.2-448 | 11.2-336 | 336-448 |
800*** | 16-640 | 16-480 | 480-640 |
1000*** | 20-800 | 20-600 | 600-800 |
2000*** | 40-1600 | 40-1200 | 1200 -1600 |