など
次世代シークエンシング(NGS)で信頼できるデータを得られないことがあります。その原因が把握できている場合は、原因を解消することで正しいデータを得ることが可能となりますが、一方で失敗の原因が分からない場合はどの点に着目する必要があるでしょうか。
NGSのワークフローは、ライブラリー調製、シーケンス、データ解析の3つのステップから成り、最初のステップであるライブラリー調製は、NGSワークフローを成功させるために極めて重要なステップです。NGSで信頼できる結果が得られない場合、その多くはNGSライブラリ調製に問題点があり、確実なNGSライブラリ調製は多くの方が苦労されているNGS失敗の問題解決のカギとなります。ライブラリ調製が重要なステップであることを理解はしていても、実際にその現場では多くの課題があることもまた事実です。
Biomek NGeniuS は、従来のマニュアル操作によるライブラリ調製で直面している問題を解消し、確実なNGS結果を導くために開発された、次世代シーケンサー用ライブラリ自動調製システムです。
これまで煩雑で時間の掛かっていたNGSのライブラリ調製を、カンタンで少ない作業時間、かつ再現性のあるライブラリ調製に進化させます。
試薬・消耗品と試薬キットに合ったプロトコルの選択、セットすることで自動でライブラリ調製作業が完了します。これまでライブラリ調製に要していた時間を、データ解析や他の作業に使用することが可能です。
ライブラリ調製ワークフロー
*上記は、Illumina DNA Prep を使用した際のワークフロー例です。キットによりワークフローは若干異なる場合があります。
赤色は、Biomek NGeniuS 上で実施できないプロセス、青色はBiomek NGeniuS 上で実施可能なプロセスです。
サンプル入力による試薬必要量の自動算出、試薬や消耗品を所定位置に設置するだけのセットアップの手軽さ。
ソフトウエアの操作も片手でダイヤルを回したり押したりするだけのカンタンな操作。
監視カメラ、高度な光学解析により試薬の種類と液量を検出することで、サンプルや試薬の調製ミスを防止。
ライブラリ調製の自動化で、担当者による結果のバラツキも排除します。
自動化で失敗を未然に防ぐため、ライブラリ調製のやり直しで発生していた試薬・消耗品の無駄を除去。
専用のマルチファンクショナルリアクションべセルにより、使用する消耗品の種類も削減します。
各キットメーカーと協力してバリデーションした安心のプロトコルを搭載していますので、キットに合ったプロトコルを選択するだけでライブラリ調製を実施できます。
他のライブラリ調製キットにも順次展開中です。
Biomek NGeniuSへ搭載希望のNGSライブラリ調製キットがございましたら、下記よりご依頼ください。ご要望いただいたキットおよび類似したキットがリリースされた場合に、お客様へご連絡申し上げます。
上記以外の対応ライブラリキットにてNGSライブラリ自動調製をご希望の方には「自動分注システム Biomek i-Series」がおススメです。
ラボウエア、サンプル、試薬のセットミスは、実験のやり直しに加え、装置に重大な故障を引き起こす原因にもなり得ます。Biomek NGeniuSは、高度な光学解析を用いて、瞬時にエラーを検知し、目線の先にあるヘッドアップディスプレイ(24インチ)に表示します。
処理するサンプルに必要なチップ数、試薬の種類と液量を検出し、フィードバックも行います。さらにリアルタイムフィードバック機能に加え、クリック操作、モニター確認など、ミスを誘発する操作を排除しています。
カローセルにロードされている試薬を認識し、欠けている必須バイアルをバーコードの有無を問わず自動識別することができます。また、マルチチャンネル液面検知機能(LLS)により、試薬の不足を検出し、処理上の問題が生じる前に注意喚起します。
2℃から65℃まで、各試薬に適した温度で保管できる定温試薬保管ゾーンを完備
サーマルサイクラー、複数の温調ポジションを搭載することで、より長い工程の自動化も可能です。
マルチファンクショナルべセルは、精製、PCR、ストレージなど様々な用途を1つのプレートで行えるように設計されています。また、重ねてセットできる設計のため、省スペースに効率よく配置することができます。
試薬調製は、実験の成否に関わる非常に重要なポイントであり、オペレータは細心の注意を払う必要があります。
Biomek NGeniuS ソフトウエアへアプリケーションやサンプル数を入力すると、自動でワークエイドが作成されます。
ワークエイドには、下記3つの情報が含まれており、プリントアウトして手元で確認しながら安心して準備を行えます。また不慣れなオペレータへ明確な指示も行え、より確実な準備をサポートできます。
次の試薬準備の前に、装置の稼働状況を確認したいというニーズは多々あります。Biomek NGeniuS は360℃マルチカラーLED 照明が装置上部外周ににあり、離れた場所からでも装置の状態を確認できます。
装置から離れた居室もしくは自宅にいる場合でも、Biomek NGeniuS ポータルソフトウエアを通じて、装置の状況を把握する事ができます。
柔軟なサンプルバッチサイズにより、4~24のサンプルを任意の数だけ実行できます。試薬の無駄を省き、結果を迅速に得ることができます。
使いやすいBiomek NGeniuSソフトウエアが試薬や消耗品の量を自動計算するため、安心して検査を行うことができます。
ボタンを押すだけで、バッチに合わせたワークエイドを生成でき、試薬や消耗品をシステムで選択/配置することができます。
システムが試薬量を自動調整し、検査に必要な分だけを分取します。(8の倍数でランを行う時代は終わりました)
製品名 | Biomek NGeniuSシステム |
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製品番号 | C62703 |
電力 | 10 A、100-240 V、50/60 Hz |
重量 | 59.5 kg |
寸法(W×D×H) | 732 × 780 × 810 mm |
には「自動分注システム Biomek i-Series」がおススメです。
Q 少ないサンプル数の処理でも対応できますか?
A 柔軟なサンプルバッチサイズにより、4~24のサンプルを任意の数実行可能なため、少ないサンプル数の処理にもお使いいただけます。
Q 少ないサンプル数では試薬のデッドボリュームで試薬コストが逆にかかりませんか?
A Biomek NGeniuSの使用することでNGSの失敗を防ぐため、デッドボリュームよりもNGSの失敗により使用した試薬が無駄にならないため、コストを抑えられます。