パーティクルカウンター資料集
クリーンルーム空気清浄度評価法の改正ポイント
(ISO 14644-1:2015)

1963年、米国においてクリーンルームの空気清浄度規格として米国連邦規格(FED-STD-209)が初めて制定されました。その後、ISO 14644-1の制定に伴い、2001年11月、米国連邦規格は廃止されました。
当時の米国連邦規格では、1立法フィート(1 ft3)中の0.5 μm の粒子数を規定しており、「クラス100」とは、1 ft3 中に 0.5 μm の粒子が 100 個以内であるという清浄度クラスになります。
1999年に国際統一規格ISO 14644-1が制定され、以降は1 m3 中の 0.1 μm 以上の粒子数を規定するようになりました。
※ 1 ft3 = 0.02832 m3
2015年12月、第1版(ISO 14644-1:1999)が廃止され、第2版(ISO 14644-1:2015)がリリースされました。ここでは、その主たる改正点をご紹介いたします。 

清浄度クラス

清浄度クラスの区分について変更はありませんが、上限濃度が粒径に対して少ない(薄い)ものと粒径に対し多い(濃い)ものが削除されました。具体的には、下表にもありますが0.2 μm (2個/m3)、0.5 μm (4個/m3)、1.0 μm (8個/m3)、5.0 μm (29個/m3)の4粒径の最少濃度が削除されています。

空気清浄度クラスによる測定粒径と上限濃度(ISO 14644-1:2015に基づく)

清浄度クラス 上限濃度(個/m3
ISO 14644-1 米国連邦規格
(Fed.Std.209E)
測定粒径
0.1 µm 0.2 µm 0.3 µm 0.5 µm 1.0 µm 5.0 µm
Class1   10 削除 (2)        
Class2   100 24 10 削除 (4)    
Class3 1 1,000 237 102 35 削除 (8)  
Class4 10 10,000 2,370 1,020 352 83  
Class5 100 100,000 23,700 10,200 3,520 832 削除 (29)
Class6 1,000 1,000,000 237,000 102,000 35,200 8,320 293
Class7 10,000       352,000 83,200 2,930
Class8 100,000       3,520,000 832,000 29,300
Class9         35,200,000 8,320,000 293,000

最少サンプリング位置数

第1版では、クリーンルーム施設の面積(m2)の√平方根から最少サンプリング位置数を求めていましたが、根拠が明確でないことから変更が検討されていました。第2版では、下表(Table A.1)に基づき測定点数を決定することになっており、非常に分かりやすくなりました。 但し、1000 m2より広い場合は、式(A.1)を適用して必要な最少サンプリング位置数を決定することにご注意ください。

Table A.1 – クリーンルーム面積に関連付けられたサンプリング位置

クリーンルーム面積(m2) ≦ 測定点数の最少値 (NL) クリーンルーム面積(m2) ≦ 測定点数の最少値 (NL)
2 1 76 15
4 2 104 16
6 3 108 17
8 4 116 18
10 5 148 19
24 6 156 20
28 7 192 21
32 8 232 22
36 9 276 23
52 10 352 24
64 12 636 26
68 13 1,000 27
72 14 >1,000 A.1計算式による NL = 27(面積/1,000)

95%上側信頼性限界(UCL)

測定点数が2以上で9以下の場合、全測定点数の平均粒子濃度から、平均の全平均、標準偏差、及び95%上側信頼限界を計算する必要がありましたが、改訂規格では削除されました。

測定回数

第1版では 「測定点数1点の場合、測定回数は最低3回必要であるが、測定点数2点以上の場合は、測定回数は最低1回」 とされていましたが、第2版では、測定回数に関する記載は削除されています。

測定器の校正

第1版では校正手法について明確な定義がなく、校正業者による誤差等が懸念されていましたが、第2版では、ISO21501-4:2007(第1版)に基づく校正を規定しております。

原文には、「パーティクルカウンターには、有効な校正証明書がなければならない:校正の頻度および方法は、ISO21504-1(第1版)に規定されている現在容認されている実施要項に基づくことが望ましい」との記載があります。ISO21504-1(JIS B9920も同様)には、機器の校正周期に関して “1年以内がよい” と明記されているため、校正頻度に関しても注意が必要です。

関連国際規格:光散乱式気中粒子計数器−校正方法及び検証方法(ISO21501-4)についてはこちらをご参照ください。

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