オートパッチクランプ

パッチクランプ法は、イオンチャネルやトランスポーターの電気生理学的な挙動を解析するための非常に重要な手法であり、薬理学研究や分子生物学研究に利用されています。パッチクランプ法を自動化したオートパッチクランプシステムは、これまで高い手技と時間を必要としたパッチクランプ法を、簡単かつハイスループットに行うことを可能としました。
ラボラトリーオートメーションシステムBiomek FXPは、さまざまアッセイの自動化を行うことが可能な高い拡張性を持つ自動分注システムであり、ナニオン・テクノロジーズで開発されたオートパッチクランプモジュールPatch Engineを、Biomek FXPに搭載したSyncroPatch 384/768PEは、高いスループットと自由度を持つ、革新的なオートパッチクランプシステムです。

SyncroPatch 384/768PE

SyncroPatch 384/768PEは、ベックマン・コールターのラボラトリーオートメーションシステムBiomek FXPと、ナニオン・テクノロジーズのパッチクランプモジュールPatch Engineを融合したシステムであり、両社の特徴を活かした最高峰のオートパッチクランプシステムです。

  • 384または768細胞同時測定 (Patch Engine 1台あたり384チャンネル)
  • ギガシール記録
  • 20,000 データポイント/day/モジュール
  • 多様なイオンチャネル標的に対応
  • 32チャンネル測定モード
  • 自動再測定(ACS機能)

Patch Engine

Patch Engineは384チャンネルのパッチクランプアンプを備えており、384ウェルフォーマットのチップ(NPC-384チップ)と組み合わせることにより、384チャンネル同時測定が可能なパッチクランプ測定デバイスです。ギガシール形成、ホールセル/パーフォレートパッチ、シングル/マルチホール記録、さらには細胞内灌流までをサポートしており、高成功率での測定を実現しています。また、32ウェル(2列)ごとに独立して測定することも可能で、サンプル数が少ない場合や、条件検討にも最適です。1台のBiomek FXPに最大2モジュールまで統合可能で、オートパッチクランプシステムで最速の768ウェル同時測定が可能です。

Biomek FXP

SyncroPatch 384/768PEでは、Biomek FXPの全ての仕様(シングルマルチ・デュアルマルチ・ハイブリッド)を選択することが可能です。
384マルチチャンネルヘッドにより、384チャンネル同時分注を行い、さらにセレクティブチップオプションにより32チャンネル分注も可能です。
Biomek FXP ハイブリッド仕様の場合は、特定のウェルからのピッキングが可能となり、自動的に再試験を行うACS機能(All-Compound Screening機能)をオートパッチクランプシステムとして初めて搭載しています。
細胞の添加、化合物の添加、洗浄などといったオートパッチクランプ測定に必要最低限な操作はもちろんのこと、自由に分注プログラムを作成することが可能で、化合物の希釈やコピー、細胞のハンドリングなどの操作も自動化することが可能です。
細胞の自動供給デバイス、温調シェーカーデバイス、チップウオッシュデバイスの統合により、パッチクランプ測定を完全自動化することができます。

多様なイオンチャネルターゲットやアッセイ形式に対応

SyncroPatch 384/768PEは、多様な細胞種とターゲットチャネルに広範に適用可能です。
50ms以下の高速な溶液のオンセット、再現性の高い電流応答、1秒以下の化合物暴露などで、電位依存性チャネルの他、リガンド依存性チャネルに対しても良好な結果を得ることが可能です。
溶液の適用回数やウォッシュステップを自由に設定することが可能であり、より高精度なIC50やEC50を取得できます。
各種ターゲットに関する測定結果は、ナニオン・テクノロジーズのSyncroPatch 384/768PEウェブページをご参照ください。

HTS完全対応

SyncroPatch 384/768PE の1アッセイにかかる実験時間は、15分~30分と高速で処理することが可能です。これにより一日で最大40,000データポイントの取得が可能で、より広い範囲のスクリーニングを可能とします。 さらにACS機能により、パッチクランプ試験で回避できないシール形成不良などのQC基準を満たさなかったウェルの化合物を、自動的に再アッセイすることが可能です(オートパッチクランプシステム初)。
またBiomek FXPの柔軟性を活かして、化合物の希釈などの周辺の工程も含めて自動化することが出来るほか、ストレージデバイスやバーコードリーダーの接続など、さらに拡張したシステムを構築することも可能です。

ナニオン・テクノロジーズ

ナニオン・テクノロジーズは、ミュンヘン大学 のCenter of Nanoscience (CeNS) からスピンオフした会社であり、電気生理学に関する幅広い経験や知識を基礎として、これまでにない革新的なパッチクランプシステムを開発しています。 ナニオン・テクノロジーズのウェブサイトではこれらの革新的なシステムの他、電気生理学的な知見を含む様々なアプリケーションノートを参照頂けます

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