各種動物組織から高収率・高精製度でインタクトなTotal RNAの抽出

Agencourt RNAdvance Tissueは、組織切片や培養細胞から、高純度にRNAを抽出・精製する試薬キットです。肝臓や肺、骨など様々な軟組織、脂質、繊維質を多く含む組織切片や培養細胞から効率的にRNAを回収します。SPRIテクノロジーにより高精製度でかつ高収率でのRNAの回収が可能です。さらに多サンプルの処理や自動化に適し、低コストでアッセイが可能です。

Agencourt RNAdvance Tissue

特長

  • 肝臓や腎臓、肺、骨、脳など様々な組織や2 X 106 Cellまでの培養細胞からのRNA抽出
  • 高収率・高精製度のRNAを抽出・精製
  • ゲノムDNAを含む夾雑物を効率的に除去
  • 96ウェルプレートフォーマットでの抽出・精製に対応
  • 低コストで自動化にも適し、多サンプル処理に最適
  • Biomekなどによる自動化で、よりハイスループットなRNA抽出が可能

高回収率

RNAdvance TissueはRNAの抽出を高い収率で行うことが可能です。10mgのラット肝臓組織からRNAを抽出した場合、他社製品に比べて3倍(キットBの場合)もしくは2倍(キットCの場合)の回収量を得ました(Figure 1)。
また動物組織からのRNA抽出では、その組織の部位により、繊維質や脂質、RNase量の違いなど、様々な要因により抽出効率が左右されます。RNAdvance Tissue は、様々な組織や培養細胞からRNAを効率的に抽出します。Figure 2は、繊維質や脂質を多く含むものなど、5種類の組織切片(肝臓・腎臓・肺・睾丸・心臓)からRNAを抽出した結果を示しています。

Figure 1. 各社抽出キットによるマウス肝臓からのtotal RNA収量の比較
 10mgのマウス肝臓から、RNAdvance Tissue及び、他社RNA抽出キットを使用して抽出したRNAの収量(n=24)。
 収量の測定はRiboGreenアッセイにより行った。
Figure 2. RNAdvance Tissueを用いてマウス各組織から抽出したtotal RNAの収量
 マウスの肝臓(Liver)、腎臓(Kidney)、肺(Lung)、睾丸(Testes)、心臓(Heart)からRNAdvance Tissueを用いて、抽出したtotal RNAの収量。
 (肝臓のみn=24、その他の組織はn=8)

高精製度のRNA

RNAは分解しやすく、RNaseなどの混入により解析データで大きな影響を与えます。RNAdvance Tissueでは高い精製度でRNAを回収することが可能で、正確な実験結果を得られます。RNAの精製度を確認する一般的な方法のひとつが、Agilent Bioanalyzerを用いた品質評価です。この手法では、28Sと18Sのピークに肩が無くシャープで、ベースラインが低いことが分解されていないことが高品質のRNAであることを示します。また、Agilent BioanalyzerはRNAの品質をRNA Integrity Number (RIN) としてスコアリングすることが可能です。Figure 3に示すように、RNAdvance Tissue キットを用いて5種類の組織切片(肝臓・肺・胸腺・脾臓・大腿骨)から抽出・精製したRNAは、ピークがシャープでベースラインが低いとともに、RIN値が極めて高く、高品質であることが分かります。

Figure 3. RNAdvance Tissueにより各種組織より抽出・精製したRNAの精製度
 マウスの肝臓(Liver)、肺(Lung)、胸腺(Thymus)、脾臓(Spleen)、大腿骨(Femur)からRNAdvance Tissueを用いて、抽出したtotal RNAの精製度。
 測定にはAgilent Bioanalyzerを用いた。
Table 1 マウスの肝臓(Liver)、肺(Lung)、胸腺(Thymus)、脾臓(Spleen)、大腿骨(Femur)からRNAdvance Tissueを用いて、抽出したtotal RNAの精製度。
  RIN Score
肝臓(Liver) 9.8
肺(Lung) 9.6
胸腺(Thymus) 9.8
脾臓(Spleen) 9.4
大腿骨(Femur) 9.1

ゲノムDNAの混入を最小限に

抽出されたRNAへのゲノムDNAの混入は一部のアッセイに影響を与えることがあります。RNAdvance TissueではDNaseによりRNAのみを回収することが可能であり、より確実にゲノムDNAを排除することが可能です。Figure 4ではゲノムDNAのコンタミネーションが無いことを確認するために、下記の実験を行いました。まずRNAdvance Tissue キットにより抽出・精製したRNAを、逆転写酵素を含むものと含まないものの2つの系に分け、反応しました。続いて、β-アクチン遺伝子を増幅するプライマーセットによりPCR反応を行いました。逆転写酵素を含まないサンプルからは、β-アクチン遺伝子の増幅が見られない (Figure 4、右) ことから、RNAにはゲノムDNAのコンタミネーションが無いことが確認できます。また、逆転写酵素を加えた後にPCR反応を行った結果 (Figure 4、左) は、得られたβ-アクチン遺伝子の増幅はcDNAによるもののみであることを示しています。

Figure 4. RNAdvance Tissueにより抽出したRNA溶液中に対するゲノムDNAの混入の有無の確認
10mgのラット肝臓から得た1μLのRNAを用い、400 bpのβ-アクチン遺伝子を増幅するプライマーセットにより、35サイクルでPCR反応を行った。左図:レーン1~10はRNAに逆転写酵素を加えたもの、レーン11はRNAを含まずに逆転写酵素を加えたコントロール。右図:レーン1~10は、RNAに逆転写酵素を加えなかったもの。レーン11はRNA、逆転写酵素ともに加えなかったコントロール。

大量処理も可能な効率の良いプロセス

RNAdvance Tissueは磁性ビーズを用いており、96ウェルベースでの抽出にも対応しており多サンプル処理にも適しています。また、ベックマン・コールターの自動分注機Biomekシリーズによる自動化も可能です。Biomek FXPを用いれば、96サンプルからのRNA抽出を、約2時間40分で処理可能です。
Biomekによる自動化の詳細

実験ステップ

  • AおよびB: サンプルにLysis Bufferを加え、機械的にホモジナイズし、Proteinase Kでタンパク質を分解
  • 1:  Bind Bufferを加える。
  • 2:  SPRI磁性ビーズを磁気で分離し、夾雑物を除く。続いてエタノールで洗浄。
  • 3:  DNase Iを加える(オプション)。
  • 4:  Wash Bufferを加える(3で、DNase Iを加えた場合のみ必要なステップ)。
  • 5:  SPRI磁性ビーズを磁気で分離し、夾雑物を除く。続いてエタノールで洗浄。
  • 6:  SPRI磁性ビーズに結合した核酸を溶出する。

仕様

内容構成

  • Lysis Buffer
  • Bind Buffer
  • Wash Buffer
  • Proteinase K
  • Proteinase K Buffer

マニュアル・SDSなど

アプリケーションノート

Order Information

製品名 サイズ 製品番号 価格(税別)
Agencourt RNAdvance Tissue 50 Preps A32645 ¥36,000
96 Preps A32649 ¥54,000
384 Preps A32646 ¥138,000

マグネットアクセサリ

使用時に必要です。

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