ハイスループットな微生物培養を実現するマイクロバイオリアクターBioLector XT は、生菌数(バイオマス)、蛍光、pH、DO など、好気性細菌や嫌気性細菌を重要なパラメータをリアルタイムで自動測定し、多様な微生物の評価を促進します。
マイクロタイタープレート上での最大48ウェルで、様々な培養条件での並列培養や、pH、振とう、温度のプロセス制御も柔軟に設定可能なため、複雑な実験デザインによる微生物培養評価が行えます。
またオプションのモジュールを使用することで、ウェルごとの流加とpH制御、嫌気性・好気性培養、CO2制御下での培養など、様々な実験に対応可能です。
バイオプロセス開発のボトルネックとなるのはスケールアップです。スケールアップには時間がかかるため、初期段階の開発だけでなく最終製品までの工程に大幅な遅れを生じさせることが考えられます。振とうフラスコを用いた初期スクリーニング、小型培養槽での微生物培養、そして生産規模にスケールアップするまでに、数日から数週間掛かります。もちろん複数の培養槽を使用すれば時間短縮も可能ですが、スペースや人員、コストが必要となってしまいます。
BioLector XTを使用することで、培養と測定を自動化し、わずか2時間の作業でスループットを上げることができます。
流入ガスのO2とCO2を適切に制御することで、嫌気・好機培養環境を維持したり、酸素や二酸化炭素レベルを制御することが可能です。
Gassingモジュール | アプリケーション | 特長 |
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嫌気培養 | 厳重な嫌気培養とガスフローを低く制御 | 窒素ガスが一定に供給されるため、酸素への暴露されることなく、常に嫌気培養環境を維持 |
CO2アップレギュレーション | CO2制御下での培養 | チャンバー内の二酸化炭素レベルを0%~10%の間で維持 |
O2アップレギュレーション | 高O2条件下での培養 | 酸素濃度を計測し、チャンバー内の酸素レベルを21%~100%に制御し好気培養環境を維持 |
O2ダウンレギュレーション | 低O2条件下での培養 | 酸素濃度を計測し、チャンバー内の酸素レベルを2%~21%に制御 |
光合成培養が可能となり、16種の波長のLEDを異なる照射スペクトルと昼夜サイクルなどのパターンをプログラム設定することができます。すべての培養ウェルに均質な照明を当て、再現性が高く、より正確な実験データが得やすくなるため、様々な光合成微細藻類研究や光合成微生物研究をさらに加速させることができます。
また、専用のフィルターモジュールを使うことで、藻類研究で重要なクロロフィルa/bの蛍光オンライン測定も可能です。
製品名 | BioLector XT |
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製品番号 | M2P-G-BLXT |
プレートフォーマット | 48/32リアクター、16リザーバーウェル |
容量 | 800~2,400 μL(マイクロタイタープレートの種類によって異なる) |
温度 | 下限:標準的な動作で室温-8℃ 上限:50℃ |
振とう条件・制御 | 3 mm振とう, 100~1,500 rpm |
キャリプレーション | キャリブレーション済みプレート |
pH計測範囲 | 5.0~7.5(低pHモジュール使用時 4.0~6.0) 偏差は0.1 未満,範囲が広くなるほど正確性は低下 |
DO計測範囲 | 酸素飽和度0 ~100% *3 |
pH制御 | 酸または塩基 |
サイズ(W×H×D) | BioLector XT本体:795 × 541 × 514 mm バルブ制御ユニット:685 × 360 × 502 mm |
重量 | BioLector XT本体: 約58 kg、 マイクロ流体モジュール搭載の場合:約 61 kg バルブ制御ユニット:約44 kg |
電源 | 100~240 VAC, 最大出力400 W,定格出力 VCU 120 W |