トナー粒子径分布の測定方法

はじめに

トナーは、レーザプリンタ、複写機などの記録部材(現像剤)として使用され、平均粒子径5~15μm程度の着色機能性微粒子である。この微粒子の粒子径分布は、トナー粉体の最も重要な特性の一つであり、その粒子径分布を測定するには電気的検知帯法(Electrical Sensing Zone)を基準測定法として利用されている。この測定法は、粒子個々の体積と個数を計測しているため、粒子径の測定としては最も精度が高く、トナーの粒子径分布を測定するには、最適な方法である。

電気的検知帯法(ESZ)は、1940年代後半にWallace Coulter によって、電解液中に分散した粒子の個数と大きさを同時に測定する技術として開発された。この技術に基づいた装置は当初、血液細胞の分析を容易にするために用いられたが、工業的用途においても非常に有益なツールとなった。電気的検知帯法としても知られているコールター原理は、多くの国内規格および国際規格に記載されており、コールター原理に基づく測定装置は、他の粒子径分布測定装置及び粒子径測定技術の評価における基準として、よく用いられている。

本章は、最新の電気的検知帯法を解説すると同時に、この方法を利用した場合、トナーの粒子径分布をより正確に測定するために、トナー微粒子の分散方法、測定装置を使用する際の留意点、結果の表示と統計、測定手順などを紹介する。