vol.33 遠心機ロータの保証と寿命

今現在の超遠心機で発生させるg-forceで最も大きな値は、約1,000,000 ×gです。
この重力下では、1 g(グラム)の物は、1,000 kg(キログラム)の力が加わることになりますが、これは小型自動車ほぼ1台分の重量です。
遠心機特に超遠心機の場合は、これほどまでの力が加わっていることを認識して使用しなくてはなりません。

ロータを安全に使うためには、次の3つのことが必要です。

  1. 優れたデザインと製造工程であること
  2. 適切なメンテナンスと取扱いがなされていること
  3. 推奨リタイア年数 / 使用回数が超えていたり、または損傷、金属疲労などがあって使い続けることが安全でないと判断されたときには、リタイア(廃棄)すること

1.は製造メーカ側の責任ですが、2.および3.は購入されたロータに対して、ユーザー側が責任を負うことになります。
ユーザーは、その取扱い、メンテナンスそしてロータをきちんとリタイア(廃棄)することに万全の注意を払う必要があるのです。

ロータの保証期間と寿命の目安となる推奨リタイア年数はどうなっているでしょうか?
ベックマン遠心機の主なロータについては次の表のとおりです。

有限要素法解析のためのロータ応力シミュレーション
超遠心機ロータ 保証期間 推奨リタイア年数 推奨リタイア使用回数
スウィングロータ 5年 10年 2,400回
チタニウム製固定角ロータ 5年 12年 6,000回
アルミニウム製固定角ロータ 5年 10年 2,400回
垂直 / 近垂直ロータ 5年 12年 6,000回
高速冷却遠心機ロータ      
Avanti HP / Jシリーズロータ 7年 15年 50,000回
JLA-10.500 / 8.1000 / 9.1000用
キャニスター
7年 7年 50,000回
卓上型遠心機      
Allegraシリーズロータ 7年 10年 N/A
Microfugeシリーズ アルミロータ 7年 10年 N/A
Microfugeシリーズ プラスチックロータ 1年 5年 N/A

※この表中の推奨リタイア年数と推奨リタイア使用回数は、どちらか早い方とお考えください。

また、ベックマン・コールターにおいては、次のプログラムが用意されています。

FRIPプログラム(Field Rotor Inspection Program)

ライセンスを持ったフィールドサービスエキスパートによるロータ点検プログラムを随時行っています。
古くから使用されているロータを点検し、安全に使用できるかを報告いたします。

ロータセミナー(遠心機ロータの安全な取扱い講習会)

ロータ、チューブの正しい使用法および、日常の簡単なメンテナンスについての講習会をご希望に応じて随時開催いたします。
ユーザーの方が、遠心機を安全に使用するために是非ご利用ください。