vol.21 連続遠心ロータはどんな目的で使いますか?
-特殊ロータ その1-

遠心機ロータの中には、特殊ロータと呼ばれる遠心チューブを使用しないロータがいくつかあります。今回は連続遠心ロータを取り上げて、その使用目的とその仕組みについてお話します。

通常は高速遠心機用では10 L以上、超遠心機用では2 L以上の大量サンプルを一度の遠心で分離して効率よくペレットを回収するために用いられます。一度の遠心で処理可能なサンプル量は、遠心によって産出するペレット量によって決まります。高速遠心機用では、予想されるペレット量に応じて最適なコアを選択することができますが、大ペレットコアで800 mL、標準コアで400 mL、小ペレットコアでは200 mLまでのペレットを溜めることができます。

JCF-Zロータと標準ペレットコア

また、サンプルを流入する速度は、サンプル粒子の沈降計数S値に依存します。S値が大きい(遠心沈降が早い)粒子の場合にはそれだけ流速を上げることができ、最大速度は100 L/hになります。

高速回転中のロータにポンプを用いてサンプルを連続的に送り込むことによってペレットはロータの内壁に沿って形成され、上清はロータの排出口から回収することができます。

全サンプルをロータに流入後、回転を止めてロータを取り出しペレットを回収します。

このロータの主な仕様は以下のとおりです

高速冷却遠心機用JCF-Zロータ:最高回転数20,000 rpm(39,900 ×g)、ロータ容量1,250 mL(大ペレットコア装着時)
超遠心機用CF-32Tiロータ:最高回転数32,000 rpm(102,000 ×g)、ロータ容量430 mL

次回は、特殊ロータの2回目でゾーナルロータを紹介させていただきます。ご期待ください。